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中世動物
『ピーターバラ中世動物譜』(雄松堂)を
書店で触らせてもらったことがあります。
動物の美しい挿絵が組み込まれた、
大層豪華な写本(14世紀)のファクシミリ版です。
売り文句は「ゴシック芸術の最高峰をきわめた彩色写本」。
金泥に彩られた動物たちの絵と、それをきっちりと囲む
ゴシックアドラータ書体(ブラックレター)、そして
踊るように美麗な飾り文字。
あぁ、これが読めたら楽しいのに。とつくづく思い、
読めるものを豆本で作りたいと思い立ちました。

 調べてみると、このような動物寓話譚は、
12~13世紀のイングランドを中心に、
写本として盛んに作られたようです。

これら動物寓話譚のネタ元は、
2世紀頃の『フィシオログス』。
『フィシオログス』は、今となっては名も無き
キリスト教徒達が、アリストテレスやプリニウスの
博物書から引用した博物学的知識を
キリスト教的教訓とからめて再構成した寓話集。

 実在の動物に加え、伝説上の幻獣たちも含まれています。
当時としては鋭い指摘だったり、逆に、今考えると
奇想天外な出鱈目を真面目に記してあったりして面白い。
寓話の内容がわかると、奇妙な図像の謎が解け、
バロック建築等に刻まれた装飾の意味を
絵解きするのにも役立つはず。

 その後15世紀に活版印刷が発明されると、
大航海時代の新発見と、まだ見ぬ異境への憧憬が
加速されて、その幻想度は増々深まりつつ
博物学的知は更にどんどん加筆されました。
16世紀、マイデンバッハによる『健康の園』
(Hortus Sanitatis)という、動物寓話譚を引き継ぐ
興味深い百科全書は、オンラインで閲覧可能です。

そして実は今回の豆本タイトル『奇妙な園』は、
この『健康の園』にちなんでいたりします。
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