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前記事の一覧を見ると
6番と7番が、映画と原作では
LCF版とAT版が逆になってるのがわかる。
これが現場での混乱の原因。
多分映画ではうっかり取り間違えて
撮ってしまったんだと思われる。

一方、原作とわざと変えた部分もある。
3番の天使の顔と、8番、9番の
人の顔が違う。
監督コメンタリーによると、
それぞれ出演者の似顔絵に
変えたのだそうだ。
ナインスゲート似顔絵
3番の髭のある天使はセニエ兄弟。
8番の棍棒を持つ男は、コルソを
つけ狙う金色の短髪の男。
跪く乙女は、コルソ役のデップの顔。
9番の悪魔の女は、監督の嫁の顔。

他にも監督コメンタリーによると
エレベーターや書庫の暗証番号は
悪魔の数字、666であること。
書庫の壁の絵は結末に登場する
古城であること。だそうだ。

666つながりで言うと、
4番の右下サイコロは、見えてる目を
足すと三つとも同じ6である。
又、本の出版年
M DC LX VI 
つまり1666年も666にちなんでいる。

木版画像のネタ元としては
タロットカードや運命の車輪、
大淫婦バビロン等がある。
taro.jpg
babilon.jpg

私見だが、扉ページは
「ポリフィロの夢」を下敷きにしてるように
思われる。
扉ページ比較
木版画にラテン語の詞書を添えるのは
エンブレマタEmblemataと呼ばれ、1531年にイタリアの
アンドレーア・アルチャートが103枚のエンブレムを
収めて出版、ベストセラーになってる。
余談だがボマルツォの怪物庭園の碑文にも
影響あり。

ラストシーンの古城は、廃墟となって外郭しか残っていないけれど
フランスに現存するピュイベール城。住所は
Château de Puivert, 11230 Puivert, France
グーグルマップで見れる。

以前二回ほど観た映画で、当時はハテナでしたが
今回深堀りしてあらためて色々楽しめたのでした。
この頃のデップ様は麗しい。
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映画版、原作版合わせて35種類の
版画一覧は以下になります。
すべてに扉が描かれてるがいずれも
閉じられている。
絵が表してるものについては原作「呪のデュマ倶楽部」の中の
「セーヌ川岸にて」 の章で主に詳述されてます。

1番
ninthgate1番

NEM. PERV.T QVI N.N LEG. CERT.RIT
《NEMO PERVENIT QUI NON LEGITIME CERTAVERIT》
ルールに従って戦わないものは、だれも成功できない

SI.VM E.T A.V VM
《SILENTIUM EST AUREUM》
沈黙は金なり

塔が三つなのがLCF版。

2番
ninthgate2番
CLAVS. PAT.T
《CLAUSAE PATENT》
閉じられた扉を開け

映画も原作も全く同じ。
二つの鍵を左手に持ってるほうがLFC版

3番
ninthgate3番
VERB. D.SVM C.S.T ARCAN
《VERBUM DIMISSUM CUSTODIAT ARCANUM》
失われた言葉が秘密を握っている

矢筒に矢が入ってるほうがLCF版。

4番
ninthgate4番
FOR.N.N OMN. A.QVE
《FORTUNA NON OMNIBUS AEQUE.》
運命の女神はすべてのものを公平には扱わない

迷路の出口が開いてるほうがLCF版。

5番
ninthgate5番
FR.ST.A
《FRUSTRA.》
無駄だ

砂時計の砂が落ちきってるほうがLCF版

6番
ninthgate66番
DIT.SCO M.R.
《DITESCO MORI.》
私は死んで豊かになる

映画では左足を吊られてるのがLCF版
原作では右足を吊られてるのがLCF版

7番
ninthgate7番
DIS.S P.TI.R M
《DISCIPULUS POTICR MAGISTRO》
弟子は師匠を越えて行く

映画ではチェス盤面が白いのがLCF版
原作ではチェス盤面が黒いのがLCF版

8番
ninthgate8番
VIC. I.T VIR.
《VICTA IACET VIRTUS》
美徳は敗者にある

武器を構えている者の頭の周囲に後光がさしてるほうがLCF版

9番
ninthgate9番
N.NC SCO TEN.BR LVX
《NUNC SCIO TENEBRIS LUX》
今や光が影より来るのを我は知る

映画では背後の城が燃えていないほうがLCF版
(結局それはセニエ兄弟が作った偽物で、
星が光ってる版画が本物のLCF版)
原作ではLCF版の版画は図示されない。

まだつづく
NG.jpg
 15年以上前のヨーロッパ映画、
「ナインスゲート」をTVで見てたら、
劇中に出てくる麗しい木版画について
疑問が湧いた。
色々調べてすっきりしたので
それをまとめておきます。
ネタバレしてますので、未見の人は
以下閲覧注意。

監督/ロマン・ポランスキー
主演/ジョニー・デップ
原作/「呪のデュマ倶楽部」

悪魔の本を巡るオカルト風味のビブリオミステリー。
なんとなく雰囲気が怖い程度で
クリーチャーは出てこず
シニカルな人間批評の面もある。
背バンド付き豪華絢爛書物が壁一面ぎっちり
というシーンが随所にあって。
本物の稀覯本を使ってるとのことで
装幀好きは一見の価値あり映画。
製本、古書修復のプロであるセニエ兄弟が
いい味出してるし。
詳細はwikiにでも。この記事は、未見の人には
なんのことやらさっぱりって感じだと思う。

 検索してるうちに豪華版DVDの存在を知り、
レンタルしてそっちも鑑賞しました。
特典として

・監督コメンタリー
・ミニメイキングシーン
・ゲーム 「Open The Gate アドベンチャー DVD Edition」
・悪魔の画廊

が付属してた。

 さて、1番から9番の版画が劇中登場するのだが、
バリエーションとして人間が作ったAT版と
悪魔が作ったLCF(ルシファー)版がそれぞれある。
合計18種類の版画がある中
死体を乗り越えてLCF版を9枚集め、それを使って
儀式を執り行い悪魔を召喚して不老不死に
なりたいんじゃというお話。

終り近くでついにLCF版を全て手に入れ
9枚並べるシーンがあるのだが
どうみてもそこになぜかAT版が混じっていて
モニョる。
特典の「悪魔の画廊」やゲームにも
版画が出てくるわけだが、似てるけど
あきらかに違う画像もまじってるし、LCF版
とAT版の扱いがごっちゃで仕事が雑なんです。
んもーしょがない私が整理しちゃる!
ということでこの記事書いてます。

あきらかに違う画像は、原作に使われてる
版画なのでした。
次記事につづく
  
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