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 活版フェスタでついに買ってしまった活字ばさみ。
リーブルのものよりだいぶ安いとはいえ、私にはかなり
思い切ったお買い物。というのも果たして
使いこなせるのか甚だ不安だからです。
使用目的は箔押しなんですが、案の定、いまだ思うようには
いきません。今後の修行が必要です。
せっかくなので、とりあえずスタンプとして使ってみました。
NtoS2.jpg
タイトルの「NtoS」という文字を、9ポの鉛活字で濃紺色に
捺しました。普通のハンコとどこが違うかっていうと...
画像からはわからないし実物見てもほとんどわからないのですが
かすかに文字がへこんでるのです。このへこみがね、活字初心者の
身にはエラク嬉しく愛しいの。

 豆本「NtoS」は新作で、現在数を作ってるところです。
宮澤賢治とJ・E・ボーデのコンピレーションとでもいいますか
「銀河鉄道」でジョバンニが辿った軌跡を古星座図で
巡るという趣向。
扉ページはこんなで
中1
各星座はこんなで
中2
最後にはカラーの全天図つき
中3
(32ページ/クータ・花布無しの簡易製本/ 900円)

 ついでに東京堂さんに納品ずみの豆本も二冊ほどご紹介。
ひとつは「えかきうた・他」
外
文字絵の代表選手は「へのへのもへじ」ですが
そこから絵描き唄へと興味が派生し、そいえば
あの唄って結構シュールだったよなぁと思いつつ豆本化。
なんせ一ページにひとつ「まるかいて♪」とかだから
96ページにもなってしまった。
目次はこんな感じ。
中
これで文字絵についてはやっと気がすんだようで。
絵描き唄だけでなく、親から教わった字覚え歌とか
字謎もちょっと載せてます。
「子子子子子子 子子子子子子」は、なんて読むでせう?とか。

 答えは、検索するとすぐわかるので省略。
さて、最後にふたつめの豆本は...
画像
久々の和本です。
「工夫の医者」という落語で、明治時代の雑誌に聞き取りされて
残ってはいるけれど、時代の波かすっかり演じられなくなった噺。
藪医者に、虫下しに蛙を飲めと言われた金さん。
鳥獣戯画の蛙ってどうしてこう可愛いかなぁ。
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豆本CM14. │ TOP▲
平泉展でご一緒したIさんのご息女、女子大生のYちゃんのために
「般若心経」の折本を豆本サイズで作りました。
blog用1

誰かのために作るとなると俄然モチベーションが上がります。
表紙はキルヒャーの「阿弥陀図」。
太陽の顏がついた菩薩が、蓮と思われる、
海中から生えた食人植物のような奇怪な花に
座る絵は、「仏教図像学に関する記憶が混乱して
、このようなおそるべきイメージとなった」
と『キルヒャーの世界図鑑』(工作舎)に紹介されています。

この豆本、数をほんの少し作ってふくまめ2や
書店さんにも置いてもらったのですが
その後、末尾に「絵心経」をプラスした第二版を先日
東京堂書店さんに納品しました。

 絵心経とは、江戸時代に、文字の読めない人にも
般若心経を伝えようと、平泉の善八さんが考案したと
伝えられているそう(田山系)で、お経の音に
絵をあてた、文字絵で描かれた般若心経。
田山系の間違いを正し、より親しみやすく改良したのが
盛岡系と呼ばれるもので、
豆本にはそちらの冒頭部分を、見よう見真似で
抜き書きしたものを添付しました。
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たとえば、お経の最初の一文
「摩訶般若波羅蜜多心経」
は、絵心経だと
釜(の逆さの絵)般若(のお面の絵)腹(の絵)
箕(の絵) 田(の絵) ご神鏡(の絵)
となる。
一番笑ったのが、般若思想最大のキーワードである
「空」が、なにかを食べてる人の絵だったこと。

ひとつ、どうも解けない絵があって。
四
↑図で「四」と読ませるのですが
ハテ、これは何の絵でしょ?

もしかしたら、東北地方で流行ったといわれる
トランプの一種「めくり札」の中の四の札かもしれない、
というおぼろげな見当をつけれるところまではいけましたが
あまり自信は無いです(ご存知のかたご一報を)。

ここのところ文字絵づいていて、6月参加予定の
豆本がちゃぽん(1回100円)も「文字ゑ」で参加します。

無題3

ニコマークや土下座マークの絵文字がパソコン通信を越えて
携帯電話の中で常識となり、TV画面でもしょっちゅう見かけ、
学校の先生から届く子供の学級通信にすら溢れていて
違和感を持つ昨今。
ニュアンスはだいぶ違いますが、300年前の文字絵が
最近気になるのでした。
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レプハドとかメタルエンボッシングという名の工芸がある。
日本ではまだ比較的新しいジャンルのようでいまひとつマイナー。
今回は、そのレプハドを豆本の表紙に利用しようと試みました。

こんなのできました。(クリックで拡大します)
gargoyle3.jpg

金銀細工を凝らした豪華な豆本は昔からあるけれど、
この豆本の金属部分はピュータという加工しやすい素材を使ってます。
本文製本はquuですが、表紙は100%銀房作。
私より仕事が丁寧でカドの処理とかもビシッとしてて
美しい仕上がり。

中身の本文も総ページ数160ページとボリューム満点。
凱留狗工房としてもこんなに厚い豆本は初めて。
ガーゴイル像の意匠が最初にありきだったので
これに合う本文探しは苦労しました。
結局、谷譲次「踊る地平線」のうち「ノウトルダムの妖怪」を
青空文庫からひっぱってきました。

そもそもは岩波おれいゆさんの豆本
『G. Night Tea -ノウトルダムの妖怪-』での
引用で初めて本作を知り、谷譲次って誰だろうと
気になっていた作家さんです。
調べてみると、谷譲次の他にも複数のペンネームを
使い分け、丹下左膳の生みの親でもあり、35歳の
若さで亡くなっている。

 おれいゆさんの豆本『G. Night Tea -ノウトルダムの妖怪-』は
紅茶のティーパックを模した、それはそれは素晴らしい豆本で、
中に使われているガーゴイルの画像は、
私が一ツ橋大学で撮ってきた写真を使って
加工してくれてるのがひそかな自慢だったりします。

ところで、谷譲次版の分厚い豆本バージョンの前段階として
実はガーゴイルイラスト集としての折本版もあって
gargoyle2.jpg
こちらは既に神田の東京堂書店さん三階の豆本棚にて
販売中です(二千円)。
ぶ厚い谷譲次版もGW明けには並べる予定です。
(多分5冊ほど....)。
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